DockerのJenkinsのジョブでGroovy使おうとしたらめちゃくちゃハマった話

Dockerコンテナって便利だけど、ハマったら切り分けとか、使ってる技術が多くて大変ですね……

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目次

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ハマりその1：Docker Desktopが起動しない

こちらは前回の記事(MacでDocker Desktopが起動しない - 遠き君へ)で書いた通りです。

ハマりその2：自動インストールの設定が反映されない

Dockerは起動するようになったので、気を取り直して、以下のJenkinsコンテナを立ち上げます。
GitHub - jenkinsci/docker: Docker official jenkins repo

docker run -p 8080:8080 -p 50000:50000 jenkins/jenkins:lts

で、いつも通りウィザードに従って設定を完了させて、今回の目的のGroovy plugin - Jenkins - Jenkins Wikiをインストールします。

プラグインの説明通り、
Jenkinsの管理(/manage) > Global Tool Configuration(/configureTools/) > Groovy
で実行に使うGroovyの設定をして、テスト用のジョブを作成して実行したのですが……

FATAL: command execution failed
java.io.IOException: Cannot run program "groovy" (in directory "/var/jenkins_home/workspace/test1"): error=2, No such file or directory

あれーー？

ハマりその3：直接コンテナにgroovyをインストールしようとしたら、zipコマンドがないしapt-getもできない

調べてみてもイマイチよくわからないので、自動インストールに頼らず直接コンテナにgroovyインストールしちゃおうと思いました。

参考にしたのはこの辺りです。
インストールと実行（プログラミング入門 with Groovy） - Qiita
Installation - SDKMAN! the Software Development Kit Manager

SDKMANを入れる以下のコマンドをコンテナ内で叩いたところ……

curl -s "https://get.sdkman.io" | bash

こんな結果に。

Looking for a previous installation of SDKMAN...
Looking for unzip...
Looking for zip...
Not found.
======================================================================================================
 Please install zip on your system using your favourite package manager.

 Restart after installing zip.
======================================================================================================

「zipコマンドが入ってないからインストールしてからやり直してくれよな！」って感じのことを言われました。

そもそも使ってるコンテナのディストリビューションがわからないのでまず確認。
【3分理解】Linuxディストリビューションの確認方法

cat /etc/issue

　↓

Debian GNU/Linux 9 \n \l

どうやらDebianのようです。ってことでapt-getしてみます。

apt-get install zip

　↓

E: Could not open lock file /var/lib/dpkg/lock - open (13: Permission denied)
E: Unable to lock the administration directory (/var/lib/dpkg/), are you root?

「今rootユーザーじゃないからダメよ」ってことらしいです。

現在のユーザーを確認してみたところ、jenkinsでした。(まぁ妥当ですよね)

whoami

　↓

jenkins

「root権限ならsudoだ〜」と何も考えず実行した結果

sudo apt-get install zip

　↓

bash: sudo: command not found

sudoがない……だと！？
じゃぁsuか？！

su

　↓

Password: 

って自分このコンテナのパスワード知らんやん／(^o^)＼

このあたりでよくわからなくなっていろいろ別の試行錯誤しつつ、やっぱり戻ってきて以下の記事に辿り着く。

意外と忘れがち？コンテナのrootユーザのパスワードを知らなくてもrootユーザで実行する方法 - Qiita

なるほどね！コンテナの外から実行すればいいのね！！！
(自PCのDocker Desktop壊れてたことから伺えるように、たまにしかコンテナ触らないからさ……)

ということで一旦コンテナの外に出て、以下を実行。

sudo docker exec -u root -it {コンテナID} /bin/bash

(外からひとつひとつ実行してもいいけど、試行錯誤するにあたってはrootとして入っちゃった方が楽かなと)

ハマりその4：rootでapt-getしてもzipが入らない

さっきので「もーこれはゴール見えたっしょ」と思ったのもつかの間、
root権限でapt-get実行してもコノザマ

apt install -y zip

　↓

Package zip is not available, but is referred to by another package.
This may mean that the package is missing, has been obsoleted, or
is only available from another source

E: Package 'zip' has no installation candidate

ん？？？？？？？
「まだなんかいかんのか…………」と思ってまた調べると以下の記事が。
DockerのUbuntuイメージでapt-getするには - Qiita

リポジトリ情報の更新が必要らしいので、それをやってからリトライ。

apt-get update
apt install zip

　↓

Unpacking zip (3.0-11+b1) ...
Setting up zip (3.0-11+b1) ...

入ったっぽい！！！

ハマりその5：rootでgroovyを入れたらjenkinsユーザーで使えなさそう

これでよーやくgroovyをインストールする手順に戻れます😭

curl -s "https://get.sdkman.io" | bash
source "/root/.sdkman/bin/sdkman-init.sh"
sdk install groovy

　↓

Installing: groovy 2.5.7
Done installing!


Setting groovy 2.5.7 as default.

場所を確認

which groovy

　↓

/root/.sdkman/candidates/groovy/current/bin/groovy

PATHにも入ってますね。

echo $PATH

　↓

/root/.sdkman/candidates/groovy/current/bin:/usr/local/openjdk-8/bin:/usr/local/sbin:/usr/local/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/sbin:/bin

ってことで再び「Global Tool Configuration」を開き、GROOVY_HOMEにこいつのbinの親ディレクトリを設定します。

エラーメッセージが表示される

/root/.sdkman/candidates/groovy/current is not a directory on the Jenkins master (but perhaps it exists on some agents)

怒られた＼(^o^)／

「まるでディレクトリが存在しないかのようなメッセージだけど、こういう時は大抵権限の問題だぞ……
それに確かにいかにもrootなディレクトリだし、jenkinsユーザーで入れ直そう！」

ということで再びjenkinsユーザーでコンテナに入って以下を実行

curl -s "https://get.sdkman.io" | bash
source "/var/jenkins_home/.sdkman/bin/sdkman-init.sh"
sdk install groovy
which groovy

　↓

/var/jenkins_home/.sdkman/candidates/groovy/current/bin/groovy

「今度はいかにもJenkinsっぽい場所に入ったしいけそう！」
ってことでみたび「Global Tool Configuration」を開きGROOVY_HOMEを設定。

今度は成功

エラー出ませんでした🎉

ハマりその6：Groovy Versionが(Default)だとダメ

あとは引き続きGroovy plugin - Jenkins - Jenkins Wikiの説明の通りにジョブを設定し、
「Execute Groovy script」でprintln "Hello World"を設定し、実行。

FATAL: command execution failed
java.io.IOException: Cannot run program "groovy" (in directory "/var/jenkins_home/workspace/test1"): error=2, No such file or directory

あっっっるぇーーー？？？

Groovy plugin - Jenkins - Jenkins Wikiにこんな記述が。

If you don't configure any Groovy installation and select (Default) option in a job, the plugin will fallback into calling just the groovy command, assuming you have groovy binary on the default path on given machine.

「「Global Tool Configuration」のGroovyの設定がない場合に、(Default)を選択してると、マシンのローカルのPATHから探しちゃうよ」
って感じでしょうか。

今はちゃんと「Global Tool Configuration」のGroovyの設定をしているので該当しない気がしますが、
ジョブの設定中のGroovy Versionをちゃんと選択してみます。

ジョブの実行も成功

無事「Hello World」できました！！！

ハマり番外編：Jenkins上で実行するシェルスクリプトのPATHが通らない

これはおまけです。

最後の成功した画像にgroovy --versionの結果も出てますが、これは確認用に「シェルの実行」の方に書いたやつです。
ここでgroovyコマンドを認識させるのもまたてこずりまして、
結果としては、コンテナ内のjenkinsユーザーのPATH環境変数をいじっても無駄のようで、
Jenkinsの管理(/manage) > システムの設定(/configure) > グローバル プロパティ
の方で環境変数PATHの設定をしてあげないとダメのようです。

jenkins で /usr/local/bin にあるコマンドファイルを実行できない。 | 晴れときどきPython

最後に

あーこんなにハマると思わなかった………

そして明らかになる真実。

「自分が使いたいのは「Execute Groovy script」ではなく「Execute system Groovy script」の方だ(Jenkins固有の操作がしたかった)から、これまでの過程がほぼ全部無駄だった」

半日分の努力の供養として、この記事を残します………